Drum Tuning #2 -Snare Drum-

まずドラムセット全体の話をする前にドラムひとつひとつのお話をします。
ドラムが増えれば各ドラム間の音程差も考える必要がでてきます。
なのでひとまず、スネアとしての良い音、タムとしての良い音、フロアタムとして、バスドラムとしての良い音を探していきます。

スネアのチューニングですと、全回ふれたようにまずは表を高く、裏を低めにチューニングしてみましょう。
裏をパンパンに張る『裏パン』がお好きな方も一度試してみるとよいと思います。
表を裏より完全4度(P4)高くチューニングします。
これは厳密でなくても良いです、というか厳密にチューニングするのは難しいですし、厳密にやるのが正解かどうかは人によって変わってくるかもしれません。
ただ言えるのは「なるべく表裏でP4の差をつける」のは記録に残すにも後で再現するにも役に立ちます。
さらに、表を叩いた時の音をドレミファソラシドで表すことのできる12音階のピッチに合わせます。
これも最終的に行き着くゴールではドレミにする必要はないです、が、ひとまずドレミでチューニングをすると便利です。
(とは言うものの、このブログではドレミに合わせることの利点を何度か繰り返すことになります。)

音はもちろんスネアの寸法、材質、造りなども違えば変わってきます。
けれど、頭の中にある「これがスネアの音!」ってどんな音で鳴っていますか?
僕の好みではスネアの口径が14インチ深さが5〜5.5インチの場合はピッチを3F, 3F#もしくは3Gにするとしっくりきます。
そこを目安に、持っているスネアのキャラクターを探って、自分が一番好きな音を見つけます。

まず3F#にチューニングしてみましょう。
ということは、表と裏をP4の音程差にして、なおかつ叩いたときに3F#の音をさせるということになります。
裏表のヘッドの端のラグ付近をマレットで叩いてTune Botでピッチを計測します。
例えば裏が「247Hz」みたいな数字が出たら、表は330Hzにします。
もちろん表は表、裏は裏で各ラグのピッチは揃えます。
それを微調整しながら、スナッピーを外し、表をスティックで叩いた時に185Hzになるようにします。
この工程は次回タムのチューニングの回でもう一度、詳しく説明します。
叩いてみて、どう感じるかメモしてください。
それに加えて録音しておくと良いです。

終わったら、次は3Gにします。
表裏のテンションロッドをちょっとずつ回して音を高くするのですが、音程差をキープしたいので表の方を気持ち多めに回します。
Tune Botでラグ付近の音程差をキープしながらやるのもいいですが、なかなかしんどくなってくると思います。
なので、とりあえずTune Botを使うのは、表を叩いて3Gの196Hzに合わせるのに留めて、また試奏してメモ、録音します。
半音上がっただけで結構印象が変わるんじゃないでしょうか?
あまり印象が変わらないスネアもあります。
これを3Bbの233Hzまで続けます。
途中で「一つ前のピッチの方が良かった」と感じることがあれば、そこでやめても良いと思います。
あとスネアやヘッドの状態によっては、途中からどうしても音を高くできなくなることもあります。
スネアやパーツが壊れる前にやめてください、僕は責任持ちません。
そうしたら次は緩めて3Dにチューニングします。
3Eb, 3E, 3Fと続けて完了です。
「自分の好みの音はこれかな?」というのが見つかったでしょうか?
3Fが良ければ、ラグ付近の音をP4にしっかり合わせてチューニングし直します。
3D-3E, 3F#-3Bbが良ければそこまで戻って、表裏のラグ付近の音程差をしっかりP4に合わせてチューニングします。
僕は「自分は3F#の音が好みだろう」と仮定してこの作業を行なっているのでいきなり3F#に合わせてしまい、最後に3Fに合わせるのは「実は3Fが好みかもしれない、いや3F#かも?それとも3G?」というのをはっきりさせるためです。
この作業をしていると1時間ぐらいはかかると思うので、何がなんだかよくわからなくなってしまっているかもしれません。
その時はメモを見たり、録音した各ピッチを聞き比べてみましょう。

最後にしっかりとチューニングする前に、トルクキーでテンションロッドの締まりを見るのもおすすめです。
弱いトルクから段々強くしていって、表裏がどれぐらいの強さで締まっているかを、これまたメモします。
そうすると後日またチューニングし直す時に便利です。
表裏のラグ付近のピッチも記録に残しておくと良いです。
ドラムヘッドがこなれていったり、交換した時には、数字がもちろん変わりますが、経験を積めば何かしら参考になると思います。 

今回は王道的にチューニングした場合のスネアの一番良い音を探したわけですが、わざと低めにチューニングとか、高くカンカンにチューニングする場合にも応用できる事はあると思います、色々と試してみてください。