4/10は普通にソロを作るのを忘れていました。
書きドラムソロ#2
1週目はスラスラ作れるな、永久にやろうかなと思っていたのに2週目にしてもうなんとか頑張ってやっている状態ですが、何かしら達成とか発見などするまでは続けたいなと思います。
と言うわけで、そろそろドラムチューニングの続きも書こうかなと思っています。
書きドラムソロ#1
というわけで自分用の練習素材をPDF化して販売するなどということは一切せず11ヶ月経過したわけですけれども 笑、X (当時のTwitter)に雛形を少し載せたりしていたタム回しのエクササイズはいくつか完成しており、とりあえず自分で練習は続けております。
で、今回は毎日短いドラムソロを作ってみようと思い立ち、それが一週間分溜まったので公開しようかなという次第です。本当は動画を撮ったり、ちゃんと説明をしたり、日記/コラム的なものをつけた方がいいかなとはわかっているんですが、長続きしなくなるので手短かにさせていただきます。
まあ、主にジャズのトレーディングソロを想定したものになるのですが、今回とおそらく今後しばらくは、自分でイメージすることがなんとなくできても実際に演奏できるかというと練習をしていないからできないものだったり、手グセ由来のもので何故か自分の中から出てくるけれど実際に腰を据えて取り組んだことがないものに、さらにアイデアを足したり、起承転結をつけてみました。
ドラムリック的なものだらけになってしまったのですが、僕はそんなにリックを実際のライブで使いまくっている意識はないです。その場で自然に即興で出てきたらやることもあるし、逆に何も思いつかない時にやることもあるし、実はもっとソロ中のリック的な物が占める割合を増やした方が良いなと思っています。
寝ている時に夢を見ても起きたらすぐ忘れてしまいますけど、起きてすぐに夢日記をつけたら割とずっと覚えていませんか?よくやる手グセも何週間か何ヶ月か1年かすると、もう存在すら忘れてしまっているような気がします。
あと、3/29のGroupings of 5と7を取り出したものです。
ご無沙汰しています。
お久しぶりすぎてごめんなさい。
僕は構想を練るのは好きなのですが、完全主義の気が少しあるので(それだと完全主義ではない 笑)、動画とかを撮るにしても、喋りには台本を作りたかったり、少しでも演奏に欠点があると出したくなくなってしまうのでYouTubeでレッスン動画を出して頑張ることは早々に諦めました。
ブログもYouTubeとリンクさせ出したので、話が進まなくなったりしてきたので止まりました 笑。
ライブ配信の時代も終わりましたね。今読み返すと古いなあと思いますが、あれからもう少し知見を得ました。
レコーディングに関しても色々機材を買ったりしました。
となると半完全主義に拍車がかかって、生徒用に撮っていたレッスン用練習曲のデモンストレーションですら撮るのが止まってしまいました。
なので最近はShure MV88を手に入れて、それとiPhoneで撮影した物を限定公開で生徒にリンクを送ったりしています。
ちょっと前にTwitterに自分用の練習プリントを少し載せたりしました。現在進行中で練習しているものだったのでまだ変化しうるんですが、練習し終わって固まったものはここのブログに短い動画付きで載せようかなと思います。
でも、5拍子のやつに関しては、まだ米国の確定申告やらがあったりして全然練習できていないのですが、実はもう全#8、30ページぐらいあります 笑。譜面にするのを待っているメモだけの物もプラス#5、20ページ分以上はあります。
スタンダードな5拍子じゃないので全然需要がないだろうから別に全部晒しても良いかなと最初は思っていたのですが、こうなってくるともう教則本にできるレベルですし、時間も費やし過ぎているので、何も考えずにTwitterに全部載せるわけにはいかないです。
他にも長年蓄積した自分用のマテリアルは、耳コピした曲、ドラムソロなども合わせておそらく数百〜千ページぐらいあると思います。
オーソドックスな5拍子や、7拍子もありますし、普通の基礎練もあります。
例えば今、僕が死ぬと、コンピューターやクラウドにパスワードで保存されたまま、誰も僕のそんな努力は知ることもないだろうなあと思うので、今後は少し発表していこうかなと思っています。
平たく言うとその譜面を売るということなのですが、ただPDFを売ってお終いの先を見据えたいので、譜面を買った方が良いけど買わなくてもインスピレーションを与えることができるようにこのブログでなんとかしようと思います。
でも、結局、何もしないかもしれません!
ライブ配信の方法 その2=少し高音質&高画質=
前回はMevo Plusを使ったライブ配信について説明しました。
Mevoについてはいずれまた続きをやりたいと思っています。
さて、まずライブハウスやスタジオでのライブ配信について、僕だったらどうするか、やり方を説明しようと思います。
ライブハウス側が配信する話ではなくてミュージシャン側が自主的にライブ配信をする場合の話で、要するに自宅以外の場所で機材が制限されている中でどうやるかという事です。
僕みたいな人ばかりじゃないかもしれませんが、僕はiPhone(やその他スマホ)を使ってFacebookでライブ配信するのが一番とっつきやすいかなと思います。
基本的なライブ配信のやり方については他で沢山見つかると思いますので、そちらをご参照ください。
ここではいろんな人の配信を見て思ったことや、僕が発見したことを紹介していきます。
まずiPhoneで配信してる人は大抵の人が画質が360pですね。
WiFiを使える、もしくは通信料を気にしなくて良いのなら、設定でHDを配信できるようにしましょう。
設定の説明は英語版で申し訳ありませんが、日本語版でも似たような感じだと思います。
Menu→Settings & Privacy→Settings→Videos and Photosで、Video Settingsのすぐ下のUpload HDをオンにします。
これで画質が720pになります。(ついでに写真も高画質にできます。)
パケット通信でもWiFiでも、これがオフなら360p、オンなら720p、ここで画質が変わります。
最後に、横向きの動画にしたいのなら、配信を開始する前にiPhoneの画面ロックを解除しましょう。
次は音ですが、僕はZoom Q2n-4Kというビデオレコーダーを持っています。
この機種に限らず、ZoomのレコーダーはiPhone/iPadに接続してUSBマイクとして使うことができます。
AppleのLightning - USBカメラアダプタか、Lightning - USB 3カメラアダプタで、Q2n-4KをiPhoneを繋げます。
(設定法については説明書をご参照ください。)
僕はiPhone 7 Plusを使っているのですが、Lightning - USB 3カメラアダプタで電源とも繋ぐ方が接続が安定するみたいです。
これで自動的にQ2n-4Kで収録された音声がライブ配信されます。
Zoom製のレコーダーや、iPhoneに接続可能なUSBマイクを持っている方は試してみてください。
これが僕の所有している機材と設定で、ライブ配信の画質と音質を向上させる方法です。
自宅でiPhoneの代わりにコンピューターを使ったやり方についても説明します。
(もちろん出先でもラップトップを使って同じやり方でライブ配信できますけれどね。)
コンピューターにQ2n-4Kを接続する場合、Webカメラとして使用ができて、音声もQ2n-4Kのものを使うことができます。
コンピューターでFacebookを開き、ビデオ入力にQ2n-4K、音声入力にもQ2n-4Kを選択します。
通信速度がある程度あるのなら、画質は720pで配信できると思います。
ただ、フレーム数は20から25fps程度になります。
フレーム数というのは、1秒間に何枚のコマがあるかのことです。
iPhoneでライブ配信する場合には30fpsだと思うので、それと比べると気持ち、動作が荒くなります。
Q2n-4Kは広角レンズですし、カメラの性能的にも、外ならiPhone、家ならQ2n-4KのWebカメラで良いかなと僕は思っています。
ちなみに僕のコンピューターは割りかし古いiMacで、内蔵カメラはあまり画質が良くないですし、この他に高性能なWEBカメラは持っていません。
長めのUSBケーブルを使えば、思ったアングルで撮ることもできます。
次回はライブ配信のクオリティについて、自論を展開しようと思います。
ライブ配信の方法 その1=Mevo Plus & Zoom L-8=
ライブ配信には色々な手段と方法があるのですが、僕が最近携わったものをまず紹介したいと思います。
今回はドラム演奏の配信ですが、他の楽器やバンドにも応用はききます。
隠していたわけでもなく、かと言って公表することもなかったのですが、僕はジャズドラマーのカール・アレンのドラムテックを2015年からやっています。
カールと僕についてはいずれ詳しくブログにしたためても良いかなと思うのですが、とにかく先日、彼のライブ配信のセットアップをしました。
僕としてはかなり上手くいったと思っています。
反省、改善点なども含めて説明していきます。
まずドラムセットですが、サイズはジャズ用です。
ドラム類はDWのJazz Seriesの14”スネア、10”サイドスネア、10”タム、12”タム、14”タム、18”バスドラム。
シンバルはジルジャンの14”ハイハット、20”ライド、22”ライド、20”フラットライド、18”クラッシュ、8”トラッシュフォーマーです。
マイクはEarthworksのDK25と言うマイクセットだと思うのですが、細かく確認していません。
3本のセットで、そのうち2本をオーバーヘッドに使い、1本をKickPadと言う物を取り付けてバスドラムを録ります。
オーバーヘッドは無指向性なので、バツの字にXYで使わず、ドラムの左右に立てます。
配信には、最近アメリカで流行ってるのかなと思いますが、Mevo Plus (ミーヴォプラス、以下Mevo)を使いました。
日本のAmazonでも並行輸入しているようですし、日本語で初代(Mevo)についての記事も見かけるのですが、日本でも出回っているのでしょうか?
最初は「なんでこんなガジェットを使う必要があるんだ。パソコンで使えないし、iOSで無理やり苦労して使わないといけないし。音楽用機材を繋げるには周辺機器も必要になるし」とは思ったのですが、これがかなり優れモノでした。
ともかくコロナの影響でアメリカでは使う人が急増しているようです。
MevoはiPhoneまたはiPadからアプリで操作します。
iOSデバイスをMevoからのWi-Fiで繋いで、各種プラットフォームからライブ配信をすることができます。
Mevo単体では試していないので、説明は省きます。
そして周辺機器のMevo Boostというものがあります。
長時間用バッテリー兼、LANケーブルコネクター兼、オーディオインターフェイスコネクターです。
もちろん電源に繋げることができます。
まず、(当たり前のことですが、)LANケーブルに繋げること自体で配信が安定します。
iOSデバイスはMevoを操作するただのコントローラーで、Mevo自体がカメラから直接配信するのです。
今回はFacebookで配信しましたが、YouTube他でも配信できます。
カメラ自体は4Kで撮影でき、配信は最高HD1080pで行うことができます。
オーディオインターフェイスとして繋ぐことができるものは色々あると思うのですが、カールが所有していたのはZoom H6とL-8でした。
Mevoはパソコンではないので、接続の仕方にクセがあります。
H6と接続、使用している人を2、3件ネットやYouTubeで発見したのですが、L-8を使用している人は見つけることができませんでした。
ただ僕は、ドラムにマイクを立てることが決まっていたのでどうしてもL-8が使いたかったのです。
H6は複数のマイクが取り付けられるのでハンディレコーダーとして素晴らしいのですが、パンやレベルを調整するにはスイッチが2つしかないので、各マイクを設定するミキサーとして使うのにはなかなか手間がかかります。(5つのノブはゲインです。)
一応、H6でも繋ぎ方はわかりました。
ネットで見つけた方法には一部不完全があることもわかり、以下の通りです。
1. H6に電池を入れて、マイクを繋げて、電源を入れる。(Mevo Boostからは供給されません)
2. 録音ビットレートを48kHz/16bitにする。
3. Mevo Boostに繋げる。
4. オーディオインターフェイスモードにする。
5. PC/Mac using battery powerを選ぶ。
6. Stereo Mixを選ぶ。(XYマイクだけの時はMulti Truckでも良いです。)
7. MevoアプリでオーディオインプットにUSB Audioを選ぶ、Mevoのマイクをオフにする。
L-8だと、これはミキサーなので各種調整が楽です。
僕はミキサーの使い方についてはまだ勉強中で、ジャズドラムの配信ならいいだろうというのもあり、エフェクトはかけていません。
部屋はリビングルームでまあまあ広めで、天井も高いです。
自力でMevoへの繋ぎ方を探し出しました。
1. 電池を入れて、マイクを繋げて、電源を入れる。
2. 録音ビットレートを48kHzにする。
3. オーディオインターフェイスモードにする。
4. 接続先にiOSを選ぶ。
5. Mevo Boostに繋げる。
6 MevoアプリでオーディオインプットにUSB Audioを選ぶ、Mevoのマイクをオフにする。
繋ぎ終わった後の音の確認ですが、iOSのMevoアプリ上でも確認できますが、なぜかモノラルでしか聞けません。
「どうしてなんだろうか?」と接続と再格闘しないように。
配信を始めると、ちゃんとステレオミックスされて聞こえます。
なので本番の配信をする前に、以下の作業が必要になります。
1. ドラム→マイク→L-8(またはH6他)でまず音の調整をする。
2. L-8でドラム演奏を録音する。(自分はドラムとL-8のすぐ側にいるので)
3. L-8で録音された音の確認をする。
4. Mevo Plus, Mevo Boostと接続する。
5. 自分だけに配信をする。
6. iPhone, iPad, パソコン他で配信を見て、音の確認をする。
機材を繋いだMevoと、iOSのMevoアプリを接続するとボタンを4つ押すだけで配信ができます。
(その前に、Mevoが撮影している画像のどこの範囲を配信するかを選ぶこともできます。要するにクロップして配信することができます。複数の範囲を選択してマルチ画面での配信もできます。ただ、一画面で配信する場合、クロップすると画質は下がります。)
まず赤いボタンを押すと配信先がずらっと表示され、今回はFacebookを選びます。(初回だとログインが必要です。)
そして配信元のアカウントを選びます。(個人のページ以外にグループページがある場合、複数表示されます。)
(誰に向けて配信するかと、画質も選べます。)
そしてGO LIVEを押すと配信が始まります。
グループページだと無理ですが、個人のページの場合、プライバシー設定で配信を見ることのできる対象に自分だけを選ぶことができるので、アプリではそれを選択します。
細かい設定はアプリではできません。
自分で演奏しながら配信の確認をするには、Mevoを繋いでいる物(配信中は常に開いておく必要があります)と別のデバイスでFacebookを確認し、プライバシー設定で特定の友人を選ぶことができます。
設定が終われば、その友達に電話してパソコン等で配信を確認してもらうと良いと思います。
まとめると、今回の配信ではこうなりました。
ドラムセット [カールがiPhoneで配信を確認しながら]
↓
ドラムマイク3本&喋り用マイク(Shure SM58)
↓
L-8 [僕が調整、自分のiPhoneでも配信を確認]
↓
Mevo Boost & Mevo Plus [iPadで操作]
↓
LANケーブル&電源ケーブル
Facebookで配信をした時に表示される説明文ですが、Mevoアプリでは50文字ぐらいしか打てないので、配信を始めた直後に僕がカールのiPhoneでFacebookアプリから編集しました。
その後、カールにiPhoneを手渡ししています。
あと、喋らない時には喋り用マイクをオフにして、喋ろうとしたらオンにしています。
最初は喋る時にドラムマイクをオフにしていましたが、中盤からは喋りと演奏がシームレスになってきたので、それはやめました。
喋り用マイクでもドラムの音を拾っていますが、オフにしない方が良いときはオンのままです。
配信後、動画はFacebookに保存、Mevoでも保存でき、音はL-8で録音することができます。
反省点
1. なぜか0.5秒ぐらい音が飛ぶことが数回発生している。これがどこで発生しているのかはわかりませんが、Facebook上の問題なんじゃないかと思っています。Mevoで保存した動画、L-8で録音した音は確認できていないのでわかりません。[2020/07/22 追記: Mevoに保存されていた動画でも音が飛んでいました。L-8は未確認]
2. 天井扇を止めるのを忘れていたので最初に少しノイズがある。
3. カールのマイクを持つ手の位置がかなり変わったので、音量バランスが変化した。カール側でもマイクのオンオフをしていたので、そのミスが一度起こった。
改善点
1. 喋り用のマイクをピンマイクにする。
2. L-8にはインプットの余裕があるので、その気があればスネア2台にもマイクを立てる。
カールはMevo, Shure以外の会社とはエンドースしているので、機材には恵まれていると言えます。
あと、もちろんMevoを使わず、パソコンとUSBカメラをソフトで繋いで配信することもできます。
MevoだとiOSと上手く接続させるための手段を見つける必要がありますし。
ただ、Mevoの値段と、配信の手軽さ、クオリティ、拡張性を考えると、Mevo PlusとBoostは音楽のライブ配信にはベストの選択肢の一つだと思います。
次回は、僕なら自分の手持ちの機材でどうライブ配信するかについて説明したいと思います。
Drum Tuning #5.1 -Ludwig 70's Vistalite-
最近はYamahaのEAD10というドラムモジュールを使って、レッスンの課題曲を録音、撮影しています。
それにまつわるエピソードは後回しにしてまず本題に入ると、演奏には1979年製のラディック、ビスタライトを使っていて、チューニングは以下の通りです。
14” x 6.5” スネア [175Hz≒3F]
12” x 8” タム [131Hz≒3C]
13” x 9” タム [104Hz≒2Ab]
16” x 16” フロアタム [78Hz≒2Eb]
22” x 14” バスドラム [52Hz≒1Ab]
タムとバスドラムは、裏を表より短3度高くチューニングしています。
スネアとタム類の表はRemo Emperor Colortone Orange、スネアの裏はHazy Ambassador、タム類の裏はClear Ambassador、バスドラム打面はPowerstroke P3 Bass Colortone Orange、フロントはPowerstroke P3 Bass Resonant Colortone Orangeを張っています。
18” x 16” フロアタムも置いてあったり、どうしてこのセッティングに到ったかについてはまた別の機会にブログやYouTubeで説明したいと思います。
それではチェックしてみてください。
EAD10は、実は発売された少し後、2年前ぐらいに購入していたんですが、あまり使わずに眠らせていました。
YouTubeやレッスンにも役立ちますが、一人で何回でも手軽にレコーディングできるので練習にもとても良いです。
なんで今まで眠らせていたんだろう、もっと使っておけば良かったとは思うんですが、まあこういうことがないと使っていなかっただろうなとも思います。
プライベートレッスンで初心者〜中級者の生徒さんとは「Fresh Approach to the Drums」という教本を使ってレッスンしています。
文章は英語ですが、これがなかなかよくできている本で、ドラムを始めるところから中級者卒業までのコンテンツの流れ、多すぎも少なすぎもしないボリューム、40曲以上ある課題曲、わりと新しめの出版、というのがレッスンのお供として非常に使いやすいです。
自分で作ったプリントや説明を足したり、他の本も併用しつつ、6年ぐらい使っています。
今のところ、その教本の課題曲の初めの5曲をYouTubeにあげています。
ポップソング、ドラムカバー、ジャズなどもいずれやりたいなと思っていますが、今は録音、録画、編集など、その課題曲を使いつつ自分でも慣れたり手探りしているところです。
良かったら見てみてください。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLWiaqJXn-aLPHUgj-Ygabbx_zgTIL4z_a
僕のビスタライトはビンテージですが、状態は良く、綺麗です。
アメリカのオークションサイトではよく出品されていて、値段も手頃です。
NYSSMA (Snare Drum)
予告通り、スネアドラムの曲をYouTubeにアップロードしました。
これらの曲はNYSSMAという試験の課題曲です。
Level 1 スネアドラム課題曲 “Off-Beat March“
Level 2 スネアドラム課題曲 “Highlands“
NYSSMA(ニズマ)というのはNew York State School Music Associationの略で、正式には試験の名称ではなく団体の名前なのですが、みんな試験のことをニズマ、ニズマと呼びます。
今年はコロナ危機のためキャンセルが始まっていますが、年に一度、小学校から高校生向けに試験とオーディションがあります。
ドラマーにとってはスネアドラムか、ドラムセット専攻で受験が可能です。(打楽器奏者として、ティンパニとか鍵盤打楽器もありますが。)
試験にはLevel 1から6まであり、試験といっても落ちることはなく、準備して、試験官の前で受験、その試験官に点数とコメントの書かれた評価をもらって終わりです。
僕の認識では試験をLevel 1から受けていって6の後、最終段階にオーディションがあります。
スネアドラムではAll State bandと言うオーケストラ、ドラムセットではAll-State jazz ensembleと言うジャズ・ビッグバンドへのオーディションです。
スネアドラムの試験では3つの課題があって、1つ目は課題曲、2つ目はルーディメンツ、3つ目は初見です。
今回アップロードした2曲はLevel1と2の課題曲ですが、だからと言って簡単かと言うと、しっかり求められている演奏をするのは簡単ではないです。
レベル毎に2, 30曲ほど選択肢があって僕はなるべく難しすぎずにためになる曲を選んでるのですが、それでもLevel5は14 Modern Contest Solos’ for Snare Drum、6はPortraits in Rhythmからの曲と、かなり難しいです。
ルーディメンツは40 P. A. S. International Drum Rudimentsの中からTraditional 26 Rudimentsを順に覚えていきます。
そしてスネアドラムで8〜16小節の短い初見をするのですが、レベルによって、リズム、強弱、拍子などの難易度が上がっていきます。
レッスンでNYSSMA対策をしていると、大部分の子供は1日に何時間も練習をしたりしないので、どうしてもハンドテクニックに集中しがち、腕を総合的にあげるというよりかは試験の課題をうまくこなす準備をすることになりがちになります。
それでもこういう機会がないと真剣にテクニックに向き合うこともないので、生徒や親に挑戦したいと言われたり、僕自身もその時期が来たなと思ったら、生徒には受験をしてもらっています。
追々、Level3〜6、ドラムセットの方の課題曲もYouTubeにあげていきたいと思っています。
動画ではただ演奏しているだけですが、譜面を見てみたいという方がいたらご連絡ください。
YouTube
お久しぶりです。
SNSではちらほら宣伝しているのですが、今回のコロナ危機をきっかけに、わりと本気でYouTubeをやろうと思っています。
3年前に書きかけたエルヴィンのバスドラムからのドラムのチューニング法についての流れのブログを見にくる人がちらほらいらっしゃるようなので、是非ともYouTubeの方もチェックしてみてください。
「ムービー」または「Videos / Audio」のページでも見ることができます。
昨日(アメリカでは3月24日)、ジャズのライドシンバル・レガートにバリエーションをつける方法について説明する1本目の動画を上げたところです。
ジャズだけでなく、もちろん他ジャンルもやっていきたいと思ってます。
予定は未定ですが、今後、
-シンバルレガートのバリエーションの付け方をさらにビデオ3つ
-実例でWayne Shorter, Fee-Fi-Fo-FumのElvin Jonesドラム譜
-チェンジアップ(基礎練)について、難易度レベル1〜5まで
-手のダブルストローク
-足のダブルストローク
-2〜4ウェイコーディネーション
-2バス基礎練
-5〜7ウェイコーディネーション
-奇数のグルーピング(3、5、7、9つ取りフレーズ)
を、まず消化したいと思ってます。
なかなかのやる気のある視聴者頼みのYouTubeチャンネルになると思うのですが。
これが全部終わるのが先か、コロナが落ち着くのかどちらが先かと言ったところです。
他にもいろいろ取り扱いたいことはあるので、頑張りたいです。
これらのトピックは普段から練習してる事とかなのですが、普段はちびっ子を教えることが多く、ものによってはあまり説明する機会が無いことなので、いま形にしておきたいという気持ちもあります。
と、言っておいて何ですが、たぶん直近のアップロードするつもりの動画1〜3本は、コロナ危機で会えない、その生徒のちびっ子達にレッスンする予定だったスネアドラムの課題曲を僕が無言で、遅いテンポからインテンポまで、ただひたすら叩き続けるものになるかと思います。
ニューヨークには小学校〜高校の子供達が受けるNYSSMAという、ピアノや、管楽器、弦楽器など各楽器向けの試験が年に一度あります。
ドラマーにはスネアドラム、ドラムセットの2種類の試験があります。
スネアドラムだとマーチングやクラシックに対応する事になります。
今回はドラムセットの試験を受ける生徒はいないのですが、最終目標はジャズ・ビッグ・バンドのオーディションなので、ジャズ、ロック、ラテン、ブラジリアン、ドラムセットソロなんかをやります。
住んでる地域がニューヨークのどこなのかによって受験日は異なるのですが、だいたい4月〜6月上旬ぐらいです。
今年はNYSSMAがどうなるか僕には全くわからないですが、こういうわけです。
エルヴィンのバスドラム〜チューニングの話に戻りますが、当時の予定ではチューニングをある程度説明したところで戻ってエルヴィンに話を繋げるつもりでした。
今後再開するつもりがないわけではないのですが。
実はドラムのサイズとコンビネーション、チューニングも、ヘッドの種類と表裏の組み合わせもかなり試して、研究して、全部動画で撮ってます。
だからチューニング法には、自分好みの自分なりの答えは発見しています。
いまこそYouTubeで貯めた成果をわかりやすい形で発表する時なのかもしれませんが、撮って、見て、比較対象するため、自分だけのために撮っていたので、世間に公開できる試奏をしていないです。
でもブログで、文字だけで説明するのは難しいですね。
動画かブログか、片方で全部は説明できないかもしれませんが、いずれなんとかしたいなと思います。
近況というか、所感というか、でした。
みなさま、健康にはどうかお気をつけ下さい。
Drum Tuning #5 -Tom & Floor Tom ③-
私事ですが、11月に日本に一時帰国します。
それまでにチューニング編を終わらせたいのですが、どうなることやら。
わかりづらいとか、何かご質問があれば遠慮せずにコメント欄への書き込みや、メールなどを下さい。
チューニング編の今後の展望です。
- タムのチューニング③ ←今回
- バスドラムのチューニング
- ①②③まとめ
- ジャズドラムセットのチューニング ⑴ 18/14/12/SD
- ビンテージドラムのチューニング
- ジャズドラムセットのチューニング ⑵ 多点セット
- ジャズドラムセットのチューニング ⑶ 20"/16" BD
- ロックドラムセットのチューニング ⑴ 22" BD
- ロックドラムセットのチューニング ⑵ 20" BD
- ラテンパーカッション、ロートタム
- 変則的なサイズのドラムセット
- セオリーの外し方
11月までに全部は無理ですね 笑
せめてドラムセットのチューニングに入るぐらいまでは進めることができたら良いなあ、とは思ってるんですけれど。
では、タムとフロアタムのチューニング、
①表裏のヘッドを同じピッチに張る
②表を高め裏を低めのピッチにする
③表を低め裏を高めのピッチ
の、③についてです。
③は、なんというか、ジャズっぽい音になります。
ネットで「裏を表より高くするのは全然ダメ、ありえない。音が詰まる」みたいな意見を目にしたことがありますが、それがまさにジャズっぽい音です。
ジャズを聞きなれた耳で、③を施された良いドラムを叩くと、ギュっと詰まった感の音がします。
前回は音階と周波数の表を見ながらのチューニングだったので、今回は別のやり方を説明します。
表より裏を-3(短3度)高くチューニングするんですが、平均律だとある周波数から-3高い周波数は1.1892倍の周波数になります。
なので表のラグ付近を叩いてTuneBotで周波数を測定して、裏を1.1892をかけた周波数に合わせます。
簡単ですね……。
僕の意見では「平均律においての-3高い比率」にこだわる必要はないと思います。
そんなに細かく正確にチューニングなんてできません。
それに表の真ん中を叩いた音は平均律の音程に合わせますが(このブログの流れ上)、ラグ付近の音程は特定の音でもなんでもありません。
目的は響きを良くすることなので、ここでは平均律由来の数字にこだわらなくて良いと思います。
純正律だとある周波数から-3高い周波数は1.2倍の周波数になります。
なので表ラグの周波数に1.2をかけます。
平均律、純正律が何なのかはややこしいので説明は省きます。
簡単に言うと、このブログを読める程度のテクノロジーに囲まれた人たちが今の時代に聞いている音楽はほぼ全てが平均律の音楽です。
純正律は平均律よりも響きが良い調律ですが、使い勝手の面から平均律に取って代わられました。
手持ちの12インチのタムでは表のラグ付近のピッチを257Hz、1.2をかけて裏を308Hzに合わせ、全体を165Hzの3Eにチューニングしました。
まあ、一発で全部チューニングできたわけではないです。
表より裏を高めに張って、まず目標のピッチ付近に合わせてから、表と裏を1.2倍差に近づけつつ全体を目標のピッチに合わせていきましょう。
Drum Tuning #4 -Tom & Floor Tom ②-
というわけで、タムとフロアタムのチューニング、
①表裏のヘッドを同じピッチに張る
②表を高め裏を低めのピッチにする
③表を低め裏を高めのピッチ
の、②についてです。
ロックには②のチューニングです。
ちゃんとラグ付近の音を均等にチューニングした状態でマレットでラグ付近を叩き、Tune-Botで数値をみます。
そして裏ヘッドより表ヘッドを-3(短3度)高くします。
例えば、裏を叩いて『196Hz』と出たとします。
これは3Gで、ピアノで真ん中のドからドレミファソと行った所のソの音です。
ソの-3高い音というと、ソからラbが-2(半音または短2度)、ソからラがM2(全音または長2度)高い音と来て、シbという事になります。
ピアノの鍵盤で言うと、白鍵と黒鍵含めて、隣に3つ行った音です。
Tune-Botを買うと12音階と周波数の相関図が付いていると思うのですが(アメリカで買ったものには付いていました)、右に3つ行った周波数です。
シbはBbで、A#と同じ音なので、表ヘッドを233Hzに合わせます。
そうすると表が裏より-3高い、もしくは裏が表より-3低いチューニングが完成します。
そして表をスティックで叩いた時の音を12音階の音に合わせたいのですが、実際はそんなに簡単にいく事もありますし、いかない事もあります。
ラグ周辺の音が表も裏もドレミファソラシド、なおかつ表を叩いた音がドレミファソラシド、という具合に全てのドラムがバシッと決まることはないでしょう。
例えば12インチのタムを3C#(138.6Hz)の音に合わせたいとします。
とりあえず表を高めで裏を低め、という感じでアバウトにチューニングしていき、ひとまず表の真ん中を叩いて3C#の音に合わせます。
そして表と裏のラグ周辺のピッチをはかります。
音の間隔が-3よりも広ければ表を緩めて裏を張り、狭ければ逆に表を張って裏を緩めます。
表裏のピッチがドレミファソラシドになればそれでいいですし、ならないのなら間の周波数にします。
裏の音が3G#(207.7Hz)と3A(220Hz)の間になりそうで、表が3B(246.9Hz)と4C(261.6Hz)の間になりそうとします。
なるべくそれぞれ真ん中の周波数とか、1/3進んだところとか、裏が5高くて表を7高くするとか、そんな感じにはしたいもののなかなか難しいので、僕はそれなりに努力はしますが適度に妥協するスタンスでやります 笑
Tune-Botは小数点以下は出ないですしね。
手持ちの12タムでは、表255Hzと裏212Hzで139Hz に合わせました。
これをメモっといて、「次回はもうちょっと-3差に近づけるか」という感じです。
「GとかBbとかCとか一体何なんだ!?」というドラマーの方々、安心してください。
アルファベットは何であれ、とりあえず隣に3つ行った音です。
これで何とかなります。
あとはずっとやれば耳が慣れて、Tune-Botがなくても何となく再現できるようになります。
Tune-Bot無しでも、何となくではなく、ちゃんとやりたければイヤートレーニングをして相対音感を鍛えることです。
以下はおまけです。
C=ド
C#=ド#=Db=レb
D=レ
D#=レ#=Eb=ミb
E=ミ
F=ファ
F#=ファ#=Gb=ソb
G=ソ
G#=ソ#=Ab=ラb
A=ラ
A#=ラ#=Bb=シb
B=シ
1C=一番下のド
2C=一つ下のド
3C=真ん中のド(Middle C)
4C=一つ上のド
5C=二つ上のド
Drum Tuning #3 -Tom & Floor Tom ①-
タムとフロアタムのチューニングですが、両方とも基本同じです。
バスドラムも同じですが、別の回でいずれ説明することにします。
前回のスネアのチューニングと違って、
①表裏のヘッドを同じピッチに張る
②表を高め裏を低めのピッチにする
③表を低め裏を高めのピッチ
と、3つの選択肢があります。
最初は①が簡単なのでおすすめです。
全くの主観ですが、吹奏楽や、レパートリーの守備範囲が広いビッグバンドに適していると思います。
もちろん好みです。
ロックやジャズ、ジャンル問わず、これが自分の音だと思ったらそれが正解だと思います。
チューニング精度を、段階を追って説明します。
〜レベル1〜
Evansのトルクキーで全部のタム、フロアタムの表も裏も均等に締めます。
これだけで意外といけます。
トルクキーは一番弱いトルクが0で、9まで数字がついており、それを回転させるとトルクが強くなっていきます。
二回転半することができ、各数字の間は5段階です。
なので、ここではトルクの強さを7.1, 9.2, 11.0, 14.4などと記していきます。
例えば9.0から11.0の間で全部締めていきます。
〜レベル2〜
とはいうものの、全部同じトルクだとタム間の音程がなんだか変だったりします。
こっちは高い方が良いな、低い方が良いなというのを、トルクを変えて個別にチューニングします。
表と裏のヘッドの厚さや種類が違う時、はたまた、表が使い込まれてる場合には、表と裏のトルクも変えます。
〜レベル3〜
各タム、フロアタムごとに、トルクキーで均等に貼ったらTune-Botを使い、真ん中を叩いた時の音の高さを測定します。
トルクを変えていくつかの特定のピッチ(ドレミファソラシド)にチューニングして、好みの音はどれか探してみましょう。
〜レベル4〜
実はテンションロッドを均等のトルクで締めても、各ラグ付近のピッチは違うことが多いです。
ヘッド、テンションロッド、ラグの状態に依存します。
これをTune-Botを使い、裏表の各ラグ付近をマレットで叩いて、ピッチを全部合わせます。
真ん中を叩いた時の音をいくつかの特定のピッチ(ドレミファソラシド)にチューニングして、好みの音はどれか探してみましょう。
各ドラム間をどういった音程差でチューニングするかについては、これまた別の回でいずれ説明することにします。
個別の太鼓の、
1) 一番大きい音が出るピッチ
2) 一番好きな音が出るピッチ
3) 自分の主観で、演奏に使うことのできる一番低いピッチ
4) 自分の主観で、演奏に使うことのできる一番高いピッチ
を、表裏のヘッドの種類と合わせて記録しておくと後々役に立ちます。
Drum Tuning #2 -Snare Drum-
まずドラムセット全体の話をする前にドラムひとつひとつのお話をします。
ドラムが増えれば各ドラム間の音程差も考える必要がでてきます。
なのでひとまず、スネアとしての良い音、タムとしての良い音、フロアタムとして、バスドラムとしての良い音を探していきます。
スネアのチューニングですと、全回ふれたようにまずは表を高く、裏を低めにチューニングしてみましょう。
裏をパンパンに張る『裏パン』がお好きな方も一度試してみるとよいと思います。
表を裏より完全4度(P4)高くチューニングします。
これは厳密でなくても良いです、というか厳密にチューニングするのは難しいですし、厳密にやるのが正解かどうかは人によって変わってくるかもしれません。
ただ言えるのは「なるべく表裏でP4の差をつける」のは記録に残すにも後で再現するにも役に立ちます。
さらに、表を叩いた時の音をドレミファソラシドで表すことのできる12音階のピッチに合わせます。
これも最終的に行き着くゴールではドレミにする必要はないです、が、ひとまずドレミでチューニングをすると便利です。
(とは言うものの、このブログではドレミに合わせることの利点を何度か繰り返すことになります。)
音はもちろんスネアの寸法、材質、造りなども違えば変わってきます。
けれど、頭の中にある「これがスネアの音!」ってどんな音で鳴っていますか?
僕の好みではスネアの口径が14インチ深さが5〜5.5インチの場合はピッチを3F, 3F#もしくは3Gにするとしっくりきます。
そこを目安に、持っているスネアのキャラクターを探って、自分が一番好きな音を見つけます。
まず3F#にチューニングしてみましょう。
ということは、表と裏をP4の音程差にして、なおかつ叩いたときに3F#の音をさせるということになります。
裏表のヘッドの端のラグ付近をマレットで叩いてTune Botでピッチを計測します。
例えば裏が「247Hz」みたいな数字が出たら、表は330Hzにします。
もちろん表は表、裏は裏で各ラグのピッチは揃えます。
それを微調整しながら、スナッピーを外し、表をスティックで叩いた時に185Hzになるようにします。
この工程は次回タムのチューニングの回でもう一度、詳しく説明します。
叩いてみて、どう感じるかメモしてください。
それに加えて録音しておくと良いです。
終わったら、次は3Gにします。
表裏のテンションロッドをちょっとずつ回して音を高くするのですが、音程差をキープしたいので表の方を気持ち多めに回します。
Tune Botでラグ付近の音程差をキープしながらやるのもいいですが、なかなかしんどくなってくると思います。
なので、とりあえずTune Botを使うのは、表を叩いて3Gの196Hzに合わせるのに留めて、また試奏してメモ、録音します。
半音上がっただけで結構印象が変わるんじゃないでしょうか?
あまり印象が変わらないスネアもあります。
これを3Bbの233Hzまで続けます。
途中で「一つ前のピッチの方が良かった」と感じることがあれば、そこでやめても良いと思います。
あとスネアやヘッドの状態によっては、途中からどうしても音を高くできなくなることもあります。
スネアやパーツが壊れる前にやめてください、僕は責任持ちません。
そうしたら次は緩めて3Dにチューニングします。
3Eb, 3E, 3Fと続けて完了です。
「自分の好みの音はこれかな?」というのが見つかったでしょうか?
3Fが良ければ、ラグ付近の音をP4にしっかり合わせてチューニングし直します。
3D-3E, 3F#-3Bbが良ければそこまで戻って、表裏のラグ付近の音程差をしっかりP4に合わせてチューニングします。
僕は「自分は3F#の音が好みだろう」と仮定してこの作業を行なっているのでいきなり3F#に合わせてしまい、最後に3Fに合わせるのは「実は3Fが好みかもしれない、いや3F#かも?それとも3G?」というのをはっきりさせるためです。
この作業をしていると1時間ぐらいはかかると思うので、何がなんだかよくわからなくなってしまっているかもしれません。
その時はメモを見たり、録音した各ピッチを聞き比べてみましょう。
最後にしっかりとチューニングする前に、トルクキーでテンションロッドの締まりを見るのもおすすめです。
弱いトルクから段々強くしていって、表裏がどれぐらいの強さで締まっているかを、これまたメモします。
そうすると後日またチューニングし直す時に便利です。
表裏のラグ付近のピッチも記録に残しておくと良いです。
ドラムヘッドがこなれていったり、交換した時には、数字がもちろん変わりますが、経験を積めば何かしら参考になると思います。
今回は王道的にチューニングした場合のスネアの一番良い音を探したわけですが、わざと低めにチューニングとか、高くカンカンにチューニングする場合にも応用できる事はあると思います、色々と試してみてください。
Drum Tuning #1
よく「ドラムのチューニングはわからない」と聞きますが、なぜ良くわからないかと言うと、
具体的にどうするのかあまり話を聞く機会がないし、毎回、自分の経験や勘任せでドラムチューニングをするため、腕を上達させるのが難しいからだと思います。
プロのドラマーにチューニングの仕方を聞いても、大抵アバウトな答えが返ってきます。
音が良くないのを安いドラムだからということで片付けてしまうこともあるでしょう、実はチューニングを上手にすると良い音がするかもしれません。
「このスネアはお気に入りで良く鳴るんだよね」とドラムを試しに叩かせてもらう時でも、『いや、うまく鳴ってないけども…』ということもあります。
ここで、数回に渡って僕が蓄積した、誰でもすぐ真似できるノウハウを色々とご紹介しようと思います。
必要なものはマレットと、Evansから出ているトルクキーと、Tune-Botというドラム専用チューナーです。
あと、ドラム用ノートを作って、チューニングで試したことを記録しておきましょう。
自分のドラムを使うならラグやネジに油を差しておくのも重要です。
ドラムのチューニングには3種類あります。
①表裏のヘッドを同じピッチに張る、②表を高め裏を低めのピッチにする、③表を低め裏を高めのピッチにするやり方です。
ひどく大雑把に言うと、ジャズをやるなら①か③、それ以外のジャンルなら②のチューニングを行います。
ロックなら問答無用で、②の表を高め裏を低めのピッチにするやり方です。
個性を出したい場合でも、ひとまずこれを試すと良いと思います。
ドラムが「ドーン」と鳴ります。
スネアのチューニングはどのジャンルでも、②だと上手くいきます。
スネアサイド(裏ヘッド)を結構張り目な人は多いと思いますが、太鼓が良く鳴るのは実は②です。
スナッピーもテンションをきつくしがちです。
片手でスネアを叩いて音を確認しながら、ノブを別の手で緩い状態から徐々に締めていって、
スナッピーが「バラバラ」といわなくなってからもう少しだけ締めると良いです。
音程差はスネアの場合、表からみて裏をP4(Perfect 4th, 完全4度)低くします、表がドなら裏は低いソです。
タム、フロアタムの場合-3(minor 3rd, 短3度)低くします、表がドなら裏は低いラです。
で、ジャズの場合ですが、僕は「チューニングの仕方を教えてください」又は「チューニングしてください」と頼まれると、
まず①の表も裏もヘッドを同じピッチにするやり方を勧めます。
このチューニングは簡単です。
ジャズドラムなら、表裏共にRemoのコーテッド・アンバサダーを張っている、もしくは裏だけクリアー・アンバサダーを張っている時が多いです。
表も裏もヘッドの厚さは同じなので、トルクキーで全部同じテンションに締めます。
両ヘッドが新品、ドラムが新しくて、ラグとネジに油が適度に差してあるとうまくいきます。
このチューニングだと、ドラムは素直に良く鳴ります。
ある程度慣れたなら、③の表を低め裏を高めのピッチにするやり方をお勧めします。
あくまで好みですが、こちらの方がドラムのポテンシャルの全てを引き出せます。
それに音程差の可能性もありますしね、同じピッチのチューニングっていうのは同じピッチ同士にする一択しかないですから。
とは言うものの、まずは音程差はタム、フロアタム、バスドラムの場合、表からみて裏を-3高くします、表がドなら裏は高いミbです。
次回から具体的にどうチューニングするかを説明します。
参考に、これらのウェブサイトも見てみてください、英語ですけれど。
http://www.austmusic.com.au/remo/index.php/tuning-tips/
http://www.evansdrumheads.com/upload/evss_tipsheets_2006_vol1_1995.pdf
[2020/04/07 追記]
YouTubeにドラムチューニングについての動画をアップし始めたので見てみてください。
ドラム・チューニング#1〜ドラムヘッドの交換〜
Elvin JonesとBass Drum ②
前回から日にちが開いてしまいました。。。
あれから自分の持っているエルヴィンの参加したレコーディングを1955年から順に聞いていました。
毎日聴いていたんですが、やっぱりバスドラムの大きさがなんだろうがどこからどこまでも完璧にジャズだし、聞き分けや判断には中々難しいものがあります。
それに実際に彼が使っていた楽器がないと感覚がわからないですし。
現代の楽器とは違う、と言うのは簡単ですが実際にビンテージ楽器は今の楽器とちょっと違います
ジャズの大学院生だったり研究者だったりすると図書館やネットで、ジャズの色々な資料、文献にあたることができます。
そうでなくてもアルバムのブックレットにちょっとでもエルヴィンがドラムと一緒に写ってたりすると一発でわかるんですけどね。
次回、日本に帰国した時には実家にあるCDを片っ端から見てみようかと思ってます。
それでも色々とわかったこともあるので、それをチラ見せしていきます。
例に挙げる録音自体は有名なものばかりですけどね。
まずは、これは20インチだろうというものです。
<1960 10/24 “26-2” John Coltrane / Coltrane’s Sound>
<1961 8/21 “Birdlike“ Freddie Hubbard / Ready for Freddie>
ベースソロの終わりが突然すぎるのがいつ聞いてもシュールです。
18インチが登場したのはこのレコーディングからだと思います。
<1962 1/10,1/11 “Inception“ McCoy Tyner / Inception>
至上の愛はブックレットの写真にWhite Satin Flameのドラム(銅鑼つき)が写ってるので18インチで間違いないと思います。
<1964 12/9 “Part III - Pursuance“ John Coltrane / Love Supreme>
1964年はレコーディングによって18インチだったり、20インチだったりします。
これは20インチです。
<1964 12/24 “Fee-Fi-Fo-Fum“ Wayne Shorter / Speak No Evil>
16インチはこれです。
<1965 8/1 John Coltrane / Live in Belgium>
ただの16インチではありません。
実はあまり知られていないかもしれませんが、深さは14インチではなく12インチ(12x16”)です。
遠近の関係かむしろ、12インチより浅く見えますけどね。
口径が20インチと18インチのバスドラムは、深さ14インチ(14x20”と14x18")です。
ちなみにコンサートの途中でフロアタムが変わります。
これも16インチだと思います。
<1968 5/7 “Round Trip“ Ornette Coleman / New York is Now!>
これがよくわからないものです。
<1965 11/10 “Monk’s Dream“ Larry Young / Unity>
今まで普通に聴いていたんですが、ふとバスドラムの音を気にすると「これなんなんだろう?」という音です。
録音は65年ですしね。
ということで、次回は趣向を変えてドラムのチューニングの話をしようと思います。
[2020/04/19, 2023/05/01 追記]
リンク切れ修正しました。
Elvin JonesとBass Drum ①
ブログ中では「バスドラム、バスドラム」と連呼していて、普段もバスドラと呼んでいるんですが、『〜インチ』と英語が前につくと『ベースドラム』と言いたくなります 笑。なのでせめてブログのタイトルでは”Bass Drum”と英語で表記します。
さて、Elvin Jonesがどんなバスドラムを使っていたのか調べて、分析しだしたら結構長くなり、シリーズ化しそうです 笑。今回は全体像を大まかにさらいます。
昔のビッグバンドジャズの時代は大きい24”または26”のバスドラムが主流でした。1940年代頃にDave Tough が20”を使い出してからそれが流行したようです。(http://www.maxwelldrums.com/steves-drum-facts-gretsch-c-194_134_135.html) それでも1950年代には22”を使うバップドラマーも結構いたと思うんですが、1960年代には20”が主流になります。そこからElvin Jonesらが18”を現在に至るまでジャズの主流にしたようです。ひとまずGretsch目線だと。
Elvin Jonesは1955年にニューヨークにやってきました。Gretschとエンドース契約をするのは1958年からです。今のところ僕が映像、写真で確認したのは5台のドラムセットです。
- 20”のバスドラム、Black Pearlのカバリングのセット
- 18”のバスドラム、何かしらのSparkleのカバリングのセット
- 18”のバスドラム、White Satin Flameのカバリングのセット
- 16”のバスドラム、Starlight Sparkleのカバリングのセット
- 18”のバスドラム、黄色のセット
僕が一番興味があるのは、いつまで、どれぐらい16”のバスドラムを使っていたかです。『いつから』かはわかっています。
その後、1978年からCamco (Tama) 、1982年からTama、1996年から亡くなる2004年まではYamahaです。
根詰めてやると論文が書けるテーマだと思いますが、手持ちの書籍、音源、映像、ネットでマイペースに適度に進めていこうと思います。
18" Bass Drum
たまには自分の思ったことを共有したくなるんですが、FacebookだとマニアックでLike(いいね!)がつかないので 笑、ブログを始めようかと思います。
ジャズだとドラムは18インチのバスドラムが良く使われます。それが王道だし、大多数の人はジャズの演奏には18インチが良いと思っています。ビンテージのグレッチのドラムセットなんかだと18インチのバスドラが付いたセットがみんな喉から手が出るほど欲しいんですが、状態の良いやつだとアメリカでも$12,000ぐらい(120万円ぐらい)します。日本だと200万円ぐらいしますね。
さて、「ジャズには18インチのバスドラを使う」ならいいんですが、「ジャズは18インチのバスドラを使う」と言うと間違いになります。
ジャズの歴史は100年ぐらいあるとして、18インチのバスドラムが使われ始めたのは60年代ぐらいからです。これが間違いの理由の1つ目です。たぶん、こういったドラム談義をしてて「ジャズ」というと50年代、60年代の話をしていることが90%を占めると思いますが。ちなみにジャズが商業的に最も成功していたのは1930年代です、ビッグバンドに合わせてみんなが(アメリカ人が)踊ってた時代ですね。
2つ目の理由は50年代、60年代でも18インチを使ってる人が大多数、というわけではなさそうだからです。18インチのバスドラムの音のイメージがある人はその音を思い浮かべてから、Philly Joe Jonesがドラムを叩いているMiles Davisの録音を聞いてみてください。18インチの音はしていないと思います。Philly Joeが広告に使われているグレッチのチラシを見るとバスドラムは22インチや20インチです。Philly Joeが18インチを50年代クインテットで使ってない時点で他の例を挙げなくてもいいんじゃないかなと思うんですが、彼の次のJimmy Cobbも20インチです。Tony Williamsは18インチですね。個人的にはTonyのバスドラの音がまさしく18インチの音だと思います。
2つ目の理由を続けます。じゃあJohn Coltraneのカルテットのドラマー、Elvin Jonesはどうなんだというと、ひとまず1961年の録音である"Live at The Village Vanguard"を聞いてみてください。結構パンチの効いた音がしてるので僕は18インチではないと思います。グレッチの1963年のカタログでは20インチのバスドラム(Black Pearl)、1966年のカタログでは18インチのバスドラム(White Satin Flame)ということになっています。18インチのバスドラムを使い出したのはElvinだという説を聞いたことがあります。Tony Williams説も聞いたことがありますが、それらを検証しているわけではないのでひとまず置いておきます。持ち運びするのがでっかい太鼓より小さい方が楽じゃないか、というのが理由だそうです。別に音がどうこうじゃないですね、それが本当だとすると。僕はもちろん音も理由のうちだと思いますけど。
で、ここで問題なのが「じゃあ65年まではElvinは20インチだったのか(66年に18インチのバスドラのセットと広告に載るまで)」というと全くそうじゃないからです。研究中(個人的に 笑)なので定かではないですが63年はおろか62年ぐらいでも18インチを使ってる気がします。あと、さらにElvinは16インチのバスドラ(Starlight Sparkle)も使っています、しかも65年に。なのでJohn Coltraneのカルテットに参加中のElvinでもいろいろ探りながらやっていたのかな、という気がします。
60年代の他のドラマーでも結構20インチっぽいバスドラはよく聞かれます。バップが終わって、ポストバップの時代になっても「18インチじゃなきゃダメ」なんて概念はまだないんじゃないかなと思います。いつ誰が決めたんでしょうね。
2つ目の理由が骨太になってしまいましたが3つ目を挙げると、現代のジャズドラマーでも18インチを使ってる人が多数とはいえ、それが唯一の答えではないからです。
Elvinの使用しているバスドラのサイズについては個人的にホットなので 笑、次回はそれと、18、16、20、22インチの音について個人的な見解の話をしようかなと思います。